ニキータのインタビューまとめになります。詳細を知りたい方は上記動画(ロシア語)も合わせて確認ください。
「みんなすぐに、俺たちが何か狂っていると思うんだ。全員ダメだって。何も良いことなんか起きない。オリジナルのエクストラクションシューター。俺がこのジャンルを作り出した。俺が考えたんだ。」
バトルステートゲームズのスタジオリーダーであり、『Escape from Tarkov』の開発責任者であるニキータ・ブヤノフ。このインタビューでは、彼がエクストラクションシューターというジャンルをどのように生み出したのか、そしてゲームが持つ独自の特徴について語っています。
「武器や装備を揃え、広大なマップでレイドに出発。戦利品を集め、敵を撃ち、クエストをこなし、生き残って脱出を目指す。」
『Escape from Tarkov』は、エクストラクションシューターというジャンルの一つです。プレイヤーは主要キャラクターに武器や装備、食糧などを持たせ、広大なマップでのレイドに挑みます。そこで戦利品を集め、他のプレイヤーと戦い、倒した敵の装備も奪います。ゲームの目標は、制限時間内にマップの出口から脱出することです。途中で倒されると、戦利品と持ち込んだ装備品を全て失いますが、装備を事前に保険に入れることができ、運が良ければ後で戻ってくる場合があります。
「負傷したら自分で治療しなければならないし、持ち帰ったアイテムの管理や装備のアップグレードも必要だ。」
レイドから無事に戻った後も、ゲームは終わりません。負傷した場合は自分で治療するか、セラピストにお金を支払って治療してもらう必要があります。さらに、この段階で必要な物資を購入したり、売却したり、拠点をアップグレードして次のレイドを有利に進める準備を整えることが重要です。また、装備や戦利品の管理もリアルに行う必要があり、リュックサックやストレージスペースを効率的に活用することが求められます。
「このゲームの醍醐味は、自分の装備が賭け金となり、それを超える価値を得るために挑むことだ。」
プレイヤーはレイドに参加するために、装備品や物資を持ち込みますが、倒されればすべてを失うリスクがあります。それでも、命をかけて得た戦利品は大きな報酬となり、次のレイドを有利に進めるために使えます。この緊張感こそが『Escape from Tarkov』の最大の魅力です。
「このゲームではすべてがリアルだ。インターフェースは最小限で、地図は最初から持っていない。」
ゲームのUI(ユーザーインターフェース)は非常にミニマルで、プレイヤーが頼れる情報はごく限られています。最初はマップすら持っていないため、地図を購入するか、他のプレイヤーが作ったオンライン地図を参考にしながら、出口や重要な場所を覚える必要があります。また、足音や銃声など、3Dサウンドが戦闘の判断に大きな影響を与えます。
「負傷したら自分で治療しなければならないし、持ち帰ったアイテムの管理や装備のアップグレードも必要だ。」
レイドから無事に戻った後も、ゲームは終わりません。負傷した場合は自分で治療するか、セラピストにお金を支払って治療してもらう必要があります。さらに、この段階で必要な物資を購入したり、売却したり、拠点をアップグレードして次のレイドを有利に進める準備を整えることが重要です。
「ゲームは複雑で、新しいプレイヤーには経験者の助けが必要。」
『Escape from Tarkov』は非常に複雑なゲームであり、すべての要素を理解するのは容易ではありません。そのため、経験豊富なプレイヤーが新しいプレイヤーを助けるエコシステムが形成されています。たとえば、ゲーム内には「シェルパ」プログラムがあり、経験豊富なプレイヤーが初心者を手助けする仕組みが存在します。
「このゲームは、少数精鋭のハードコアなコミュニティを想定していたが、思った以上に多くのプレイヤーが集まった。」
当初、このゲームは非常にニッチな、限られたプレイヤー層をターゲットにしていました。しかし、ゲームの難易度とリアリズムに惹かれ、多くのプレイヤーが集まり、結果的にエリートコミュニティのような形で進化しました。特に、プレイヤー同士で互いに教え合う文化が形成され、ゲーム内外での繋がりが強まっています。
「他のエクストラクションシューターはTarkovのコンセプトを模倣しているが、成功していない。」
ニキータは、他のエクストラクションシューターが『Escape from Tarkov』の成功を模倣しようとしているが、真のハードコアな体験を提供できていないと語ります。多くのゲームは難易度を下げ、プレイヤーに過度の苦痛を与えないように設計されていますが、ニキータにとって重要なのは、プレイヤーが苦しみを乗り越えて得る達成感と、それに伴うドーパミンの解放です。
「タルコフの物語はまだ続いており、エンディングはプレイヤーの選択によって変わる。」
『Escape from Tarkov』は単なるゲームで終わらず、プレイヤーの選択によって異なる結末が訪れるとニキータは述べています。プレイヤーがどのようにゲームを進め、どの選択肢を取るかによって、物語の結末が変わる仕組みが用意されており、ゲームの未来はプレイヤー自身が作り上げていくことが期待されています。
「武器はただの戦闘道具ではなく、その操作やカスタマイズ自体が魅力だ。」
ニキータは、武器が単に敵を倒すための道具としてだけではなく、その操作やカスタマイズの楽しさがプレイヤーにとって重要な要素であると述べています。また、彼自身も射撃場に通い、武器の操作感やリアルな挙動をゲームに反映させるために尽力していることを語っています。
「3年前にはバランスがほぼ完成したが、過去にはプレイヤーを苦しめすぎた。」
過去にゲームがプレイヤーを過度に苦しめてしまう場面があったため、いくつかの要素を簡略化することが必要だったとニキータは述べています。彼は、ゲームがエリート向けであり続けることを望んでいましたが、プレイヤーの数を維持するためには、いくつかの部分で妥協が必要でした。
「武器のリロードや操作感はアニメーターの手によるものだが、発砲時の感覚はプログラムによる。」
ニキータは、射撃のリアリズムを作り出すためには、アニメーションとプログラミングの両方が必要だと述べています。アニメーターはリロードや銃の操作感を作り上げますが、発砲時の反動や弾道の挙動はプログラマーによって制御されています。
「開発者としての重責は大きいが、それでも楽しい部分もある。」
ニキータは、開発者としての重責に時折ストレスを感じることがあるものの、ファンやコミュニティからのフィードバックが励みになると語っています。また、時には批判やスキャンダルも発生するが、それは『Escape from Tarkov』が多くのプレイヤーにとって重要な存在である証だと述べています。
「ゲームの音楽は、自分の感情を音に変えるプロセスだ。」
ニキータは、音楽制作が彼の創作活動の一環であり、彼自身が過去に多くの曲を作ってきたと語っています。特に『Escape from Tarkov』のサウンドトラックは、彼の個人的な感情や体験を反映したものであり、音楽とゲームのトレーラーが一体となったときに強い感情が生まれると述べています。
「EFTにも公式モッドサポートが導入される予定だ。」
ニキータは、『Escape from Tarkov』にモッドの導入を計画していることを明らかにしました。モッドはプレイヤーに新しい体験を提供し、ゲームの多様性を広げるための重要な要素となると述べています。
「ゲームの未来の展開は、現実の世界情勢にもインスパイアされている。」
ニキータは、ゲームの世界観が現実の世界情勢にインスパイアされていることを認めています。彼は、未来の軍事技術や紛争を予測し、それをゲームの設定に反映させていると述べています。特に2028年のロシアを舞台にした『Escape from Tarkov』のストーリーは、現実に起こり得る未来のシナリオを描いています。
「プレイヤーの行動次第で、世界がより良くなる可能性を探っている。」
ニキータは、ゲーム内での選択によって、プレイヤーが自らハッピーエンドに導くことができるかもしれないと述べています。彼は、プレイヤーの行動がゲーム世界の運命を左右し、その結果次第でより良い未来が訪れる可能性を探ることを目指していると言います。
「戦争ゲームから少し離れて、新しい挑戦をしたい。」
ニキータは、戦争やサバイバルをテーマにしたゲームから少し距離を置き、次は別のジャンルに挑戦したいという思いを語っています。彼は将来的にシングルプレイヤーのホラーゲームや、リメイク作品などにも興味を示しており、まだまだ新しいアイデアが浮かんでいることを明かしています。